テーマ:田辺福麻呂

9-1807 かつしかのままのてこな

鶏が鳴く 東(あづま)の国に 古へに ありけることと 今までに 絶えず言ひける 勝鹿(かつしか)の 真間(まま)の手児名(てごな)が 麻衣(あさぎぬ)に 青衿着(あをくびつ)け 直(ひた)さ麻(を)を 裳には織り着て 髪だにも 掻きは梳(けづ)らず 沓(くつ)をだに はかず行けども 錦綾(にしきあや)の 中に包める 斎(いは)ひ子も 妹…
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9-1804父母が 成しのまにまに 箸向ふ 弟(おと)の命(みこと)は 朝露の 消やすき命 神の共(

父母が 成しのまにまに 箸向ふ 弟(おと)の命(みこと)は 朝露の 消やすき命 神の共(むた) 争ひかねて 葦原の 瑞穂の国に 家なみか また帰り来ぬ 遠つ国 黄泉の境に 延(は)ふ蔦の おのが向き向き 天雲の 別れし行けば 闇夜なす 思ひ惑はひ 射(い)ゆ鹿(しし)の 心を痛み 葦垣(あしかき)の 思ひ乱れて 春鳥の 哭(ね)のみ泣き…
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9-1801古(いにし)への ますら壮士(をとこ)の 相競(あひきほ)ひ 妻問ひしけむ 葦屋(あしの

古(いにし)への ますら壮士(をとこ)の 相競(あひきほ)ひ 妻問ひしけむ 葦屋(あしのや)の 菟原娘子(うなひをとめ)の 奥城(おくつき)を 我が立ち見れば 長き世の 語りにしつつ 後人(のちひと)の 偲ひにせむと 玉桙の 道の辺近く 岩構へ 造れる塚を 天雲の 退部(そくへ)の極み この道を 行く人ごとに 行き寄りて い立ち嘆かひ …
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9-1800小垣内(をかきつ)の 麻を引き干し 妹なねが 作り着せけむ 白栲の 紐をも解かず 一重結

小垣内(をかきつ)の 麻を引き干し 妹なねが 作り着せけむ 白栲の 紐をも解かず 一重結ふ 帯を三重結(みへゆ)ひ 苦しきに 仕(つか)へ奉りて 今だにも 国に罷(まか)りて 父母も 妻をも見むと 思ひつつ 行きけむ君は 鶏(とり)が鳴く 東(あづま)の国の 畏(かしこ)きや 神の御坂(みさか)に 和妙(にきたへ)の 衣寒らに ぬばたま…
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9-1792白玉の 人のその名を なかなかに 言を下延(したは)へ 逢はぬ日の 数多(まね)く過ぐれ

白玉の 人のその名を なかなかに 言を下延(したは)へ 逢はぬ日の 数多(まね)く過ぐれば 恋ふる日の 重なりゆけば 思ひ遣る たどきを知らに 肝向(きもむか)ふ 心砕けて 玉たすき 懸けぬ時なく 口やまず 我(あ)が恋ふる子を 玉釧 手に取り持ちて まそ鏡 直目(ただめ)に見ねば したひ山 下行く水の 上に出でず 我が思ふ心 安きそら…
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6-1065八千桙(やちほこ)の 神の御代(みよ)より 百舟(ももふね)の 泊(は)つる泊(とま)り

八千桙(やちほこ)の 神の御代(みよ)より 百舟(ももふね)の 泊(は)つる泊(とま)りと 八島国 百舟人(ももふなびと)の 定めてし 敏馬(みぬめ)の浦は 朝風に 浦波(うらなみ)騒き 夕波に 玉藻は来寄る 白真砂 清き浜辺は 行き帰り 見れども飽かず うべしこそ 見る人ごとに 語り継ぎ 偲(しの)ひけらしき 百代経(ももよへ)て 偲…
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6-1062やすみしし 我が大君の あり通ふ 難波(なには)の宮は 鯨魚(いさな)取り 海片付きて 

やすみしし 我が大君の あり通ふ 難波(なには)の宮は 鯨魚(いさな)取り 海片付きて 玉拾ふ 浜辺(はまへ)を清み 朝羽(あさは)振る 波の音騒き(さわく) 夕なぎに 楫(かぢ)の音聞こゆ 暁(あかとき)の 寝覚(ねざめ)に聞けば 海石(いくり)の 潮干(しほひ)の共(むた) 浦洲には 千鳥妻呼び 葦辺(あしへ)には 鶴(たづ)が音響…
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6-1059三香の原 久迩(くに)の都は 山高み 川の瀬清み 住みよしと 人は言へども ありよしと 

三香の原 久迩(くに)の都は 山高み 川の瀬清み 住みよしと 人は言へども ありよしと 我れは思へど 古(ふ)りにし 里にしあれば 国見れど 人も通はず 里見れば 家も荒れたり はしけやし かくありけるか みもろつく 鹿背山の際に 咲く花の 色めづらしく 百鳥(ももとり)の 声なつかしく ありが欲し 住みよき里の 荒るらく惜しも …
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6-1053鴬の 来鳴く春へは 巌には 山下光り

吾が大君 神の命(みこと)の 高知らす 布当の宮は 百木盛(ももきも)り 山は木高(こだか)し 落ちたぎつ 瀬の音も清し 鴬の 来鳴く春へは 巌には 山下光り 錦なす 花咲きををり さを鹿の 妻呼ぶ秋は 天霧(あまぎ)らふ しぐれをいたみ さ丹つらふ 黄葉(もみち)散りつつ 八千年(やちとせ)に 生(あ)れ付かしつつ 天(あめ)の下 知…
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6-1051三香の原 布当(ふたぎ)の野辺を 清みこそ 大宮所(おほみやところ) 【一云 ここと標刺

三香の原 布当(ふたぎ)の野辺を 清みこそ 大宮所(おほみやところ) 【一云 ここと標刺し】 定めけらしも 三日原 布當乃野邊 清見社 大宮處 【一云 此跡標刺】 定異等霜 写真は天童さしみ
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6-1050吾が大君は 君ながら 聞かしたまひて さす竹の 大宮ここと 定めけらしも

現(あき)つ神 我が大君の 天(あめ)の下 八島(やしま)の内に 国はしも さはにあれども 里はしも さはにあれども 山なみの よろしき国と 川なみの たち合ふ里と 山背(やましろ)の 鹿背山(かせやま)の際(ま)に 宮柱(みやばしら) 太敷(ふとし)きまつり 高知らす 布当(ふたぎ)の宮は 川近み 瀬の音ぞ清き 山近み 鳥が音響(ねと…
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